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お針箱まわり
by chloe_patricia
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2008年 第三十九月曜日 カーテン 11

 カーテン作りもあと少し、今日は最後の仕上げのプリーツについてです。表布の上部に縫いつけた芯地テープの部分にプリーツをたたむのですが、これはミシンと手縫いの両方で作業します。ではプリーツのたたみ方、そしてプリーツ幅の計算の仕方の順でご説明しましょう。
 プリーツは3つ襞のピンチプリーツが最も一般的なはずなのですが、最近既製品では2つ襞も出回っているようです。今回はプリーツ分として2.5倍にしておりますので、3つ襞についてお話します。
2008年 第三十九月曜日 カーテン 11_d0143662_10524322.jpg
 この写真はわたくしが作った2.5倍のプリーツのカーテンです。まっすぐになっている部分を合計すると、最初の採寸時の必要幅プラスゆとりになり、プリーツになっている部分の長さを合計すると、その2.5になります。一番左側のカーテンの端が持ちだし用にと足した2センチ分です。プリーツ分の2.5倍分をプリーツの数で割り、ひとつのプリーツ分づつを芯時テープ幅全部ミシンで縫います。大きなループの様になりますので、それを3つ山になるように形付けて、上部は谷部分を、下部は山部分を縫い留めます。簡単な作業ですが布が何枚も重なっていて厚いので、慣れていないとちょっと厄介です。縫い留める前に満足のいく出来かどうか確認してください。
 プリーツの大きさと間隔の計算をするために、もう一度でき上がりのカーテンの幅を測りましょう。先週の計算例のカーテンは必要幅200センチとリターン6センチづつですから212センチでした。これを2.5倍すると530センチです。また左右の持ち出しは2センチづつですから538センチ。両開きのカーテンですので、半分に割ると269センチですがこれにはゆとりが含まれていません。ゆとりは5%以内でと申し上げましたが、わたくしは極力ゆとりを入れたくないので、5%で計算した26.5センチよりも少ない量を足しているはずです。便宜上、5センチのゆとりを含めて274センチで作ったとしましょう。きっちりと縫いあがり、プリーツをたたむ前の平らなカーテンの幅は今274センチです。プリーツをたたんだ後の出来上がりサイズは212センチの半分の106センチプラスゆとりの5センチと持ちだし4センチで115センチです。274センチから115センチを引いた159センチがプリーツにたたむ分です。およそ2.5倍になっているでしょう。持ちだしは後で足していますし、またゆとりを加えているので、絶対に正確に2.5倍にはなりません。

カーテン布幅 274センチ
でき上がり幅 106センチ + 5センチ(ゆとり) +4センチ(持ちだし) = 115
プリーツ分   159センチ

 「美しい」と言われるプリーツは14センチから15センチ幅を3つ襞にたたみ、その襞が9センチから10センチ間隔でたたまれているものだそうですから、わたくしたちもこの幅でプリーツをたたみますが、その前にリターン分は別に計算します。カーテンの一方の端のみ、プリーツの大きさと次のプリーツまでの距離をリターン分に合わせなければいけません。わたくしが例に挙げたカーテンのリターンは6センチですので、一番端の間隔は6センチ、もしくは少々ゆとりを足して6.5から7センチにしましょう。ゆとりの分量は実際にカーテンを吊る時のリターンの吊りやすさになります。今回は中を取って6.5センチにしましょう。また一番端のプリーツは他のプリーツど同じ3つ襞が基本ですが、ペルメットやカーテンボックスにゆとりがない場合は2つ襞にした方がすっきりします。今回は2つ襞にしましょう。

持ちだし   2センチ
リターン    6.5センチ
端の2つ襞 9センチ

この数字を考慮して、

カーテン布幅 274センチ
でき上がり幅 100 + 6.5(ゆとりを含むリターン) + ゆとり4.5 + 持ちだし4
プリーツ分   150 + 9

と解釈してください。そうするとプリーツ分の150センチを3つ襞にたたみ、でき上がりが104.5センチの両側に2センチの持ち出しが付いて、リターンが6.5センチ幅でリターンを吊るところのプリーツは9センチの2つ襞になるのがわかりやすくなりますね。
 とりあえずの計算として、間隔を9センチ、プリーツを15センチにしましょうか。9+15=24ですから、ひと組のプリーツとして24センチ必要ということになります。次に出来上がり幅の100センチとゆとりの4.5センチ、プリーツ分の150センチの合計を出します。254.5センチです。これを24で割ります。

254.5 ÷ 24 = 10.60417

プリーツと平らな部分が10組とあまりが出ました。どれくらいのあまりか計算しましょう。リターン側から見るとカーテンは持ちだし、2つ襞プリーツ、リターン分、プリーツ、平らな部分、プリーツ、平らな部分 ... と10組分続き、もう一つ余分に3つ襞プリーツをたたんで持ちだしとなりますので、このあまりの分で最後の3つ襞プリーツをたたまなければなりません。

254.5 - 24 x 10 = 14.5

意図したわけではないのに、ほぼぴったりです。足りない0.5センチは隣接する最後の平らな部分を8.5センチにして15センチで襞をたたみましょう。これほどうまくいくことは大変まれです。幅をいろいろ変えて試算しますが、プリーツ分はできるだけ14センチ以下にはしないようにしましょう。
by chloe_patricia | 2008-09-29 16:31 | 布を使った室内装飾
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