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お針箱まわり
by chloe_patricia
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2008年 第五十一水曜日

 森南海子さんの「袋物のはなし」という本を図書館で借りて読みました(未来社)。袋物に関しての軽い読み物です。本の中で話題として取り上げられている袋物の簡単な作り方イラストも紹介されていますが、あくまでも読み物の本です。賛同できるところや、疑問に感じるところなどいろいろあって、バッグ作りをなさる方にはお奨めできます。
 本の中で「誰のために...」というはっきりとした対象を持たないままに針をすすめるということが多くなっていると書かれています。それが良いのか悪いのか、ご本人も決めかねていらっしゃるようです。ご自身も不特定多数の方に手作りバッグを販売していらっしゃいますから。なかなか興味深い本です。ただ、読まれるときは初版が1992年であるということをお忘れなく。

 先日homemadeとhandmadeについてお話されているイギリスの方のブログを読みました。別に大きく論じられているわけではなく、製作途中でこまめにアイロンをかけるといったことで、homemadeではなくhandmadeになるのだとおっしゃっているだけです。目指すところはhandmadeであると。駐在員時代のことですから10年近く前のことですが、洋裁のクラスに参加したことがあります。先生はご自分のアトリエを持っていらっしゃるプロのドレスメーカーです。「こうすると、とってもすてきなhomemadeの仕上がりになるから、決してしてはいけません」とよくおっしゃっていました。どこの国でもhomemadeというのはあまりよい出来上がりということではないのですね。秋のクラスを休みましたが、日本刺繍の教室の先生のプロの刺繍士の方々も、「お母さんの手芸の刺繍」と「職人の仕事」を当然ですが、はっきり区別して考えられています。先生によって多少差はあるのですが、あの教室は基本的に職人に学ぶ職人の仕事の刺繍クラスです。

何かで読んだのですが、自分で作ったものでも出来が良ければ人は手作りだとは思わないし、手作りかと訊かれるときは、出来が悪い時であるというのがありました。おっしゃる通りでございます。
by chloe_patricia | 2008-12-17 16:33 | ひとりごと
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